28 July

色/空

昨夜は親戚のお悔みがあった。一通り焼香が終わり僧侶の話。天寿とは何歳で亡くなろうともそれぞれ天寿を全うした、と言えるという主旨だった。夭折しようとも全力で生きたのであればそれを天寿を全うしたというが、高齢まで生きても、中身のない生き方であればそれは天寿とは言えないんだそうだ。

その手の話の巧い、下手、魅力ある話、くだらない話もありいろいろだなと感じる。一つの商売道具だから単純に巧いほうがいい。悲しみや故人への偲びをしみじみと自然に噛みしめたいのが家族の一番の心境だ。そこへさりげなく花を添えるぐらいでちょうどいい。主役は家族だ。

まー、いずれは当事者となるなら、そのうち遺言を残そう。生まれる時はいやおうないのだが、死んで後の事は自分の希望を示す事ができる。シンプルでお経はいらないし、花と音楽が静かに流れていればいい。あとは思い出話に花をさかせてくれるぐらいが身の丈にあっているんだ。

なぜ、生き、死に向かってどうするのか、人が頭を悩ます命題に人並みには考えてきたが、最近読んだ般若心経でずいぶん頭が整理できた気がする。あと何年生きられるかは判らないが、やってみたい事をやり遂げてみよう。
色即是空　空即是色