Archive for August 2005
28 August
ハワイ島のギタースタンド#7 Finish
完成。金曜日に手伝った翌土曜日、ついに完成のメールが届いた。
UT氏コメント「色々とお騒がせいたしました。完成です。
ギターを乗せてみると想像通りに台座のハワイ島が小さく、方位記号は内側に入り過 ぎで改良の余地ありです。
問題のギターは、アメリカサイドにまたも書類の不備が発覚し、入荷が9月の第二週に延期。呆れて笑いが出てきました。そんな事情でしばらくは修理中のギター用のスタンドとして、置いておきます。見てやって下さい。ご協力ありがとうございました。」
彼は妹の小学校の同級生。米国・モンタナのGibson工場での修業、現地買い付けなどを経て開業。縁あって一年程前からギターのメンテナンスやら買い替えでお世話になっている。ビンテージ、日本に未紹介の優れた楽器など幅広いネットワークで仕入れ、またメンテナンス、修理等この世界では知る人ぞ知る、すご腕の職人。特にアコースティックな楽器は環境、弾き手によって様々な個のリクエストが際立ったメンテナンスが必要になる。
そんなわがままに確かな技術で答えてくれる。ちょくちょく遊びに寄らせてもらっていろいろな未知の楽器の試奏をさせてもらったり、作業を覗かせてもらったり、ギター好きにはたまらない存在。
ハワイ島のJames Goodall氏の新作のために制作を始めたギタースタンドの作業を横からブログの材料にさせていただいた。面白かった。週明け月曜日、実物をみてこようっと。このシリーズはこれでお終い。さーて次はなにがでてくるのでしょうか?ねーUtagawaさーん。
26 August
ハワイ島のギタースタンド#6 Assembling
いよいよベースにパーツを取り付けるプロセスに入った。補助を要する作業にお呼びがかかった。指示通りにパーツを押さえる単純な役目。でもここでずれると後がない。
作業は下から穿孔、ビスを回すために、クランプでがっちり固定。マスキングテープで位置決め、そこへ反りを修正し、加工を終えた背もたれ部を乗せる。下からドリルで穿孔する。位置がずれないように、私は必死で押さえた。力を入れ過ぎると滑るし、ドリルが入った時に感じるぐりぐり感に冷や汗をかいたがなんとか成功。ここが決まる事が重要。ほっと一息。
お客さんが来る。なにやら上の店舗で試奏をしはじめた。作業場は地下。すごく上手いな。聞きほれていた。フィンガースタイルで次々弾く。うまい。なんと言う曲だろう。あんなに上手く弾けたらいいな。
慎重にビスを回す。おっと、その前に穴、ビスの双方にグリスを薄く付ける。円滑に回し、木の割れ防止対策だ。ここで急いてばりっといってはもともコも無い。よしよし成功。
いよいよ大詰め。まだ時間大丈夫ですか?というので、きりが付くまで付き合いますと返事。ギターの底を支える受けを決め、取り付けることに。同様に位置決め、穿孔、ビスを。おや、穴が合わない。どこかで微妙にずれた。責任をちらっと感じる。マー、なんとかなります、って開けた穴を木で埋め戻し接着剤を薄く乗せてひとまず水入りとした。また来週のこころだ!
23 August
ハワイ島のギタースタンド#5 Back Board
7/20以来の経過レポート。その間、紆余曲折あり。
ベース部分は立てたギターを安定して支える文字通りの基部。ここの面積は大きいに越したことは無い、が素材のコアの木のサイズには制限がある。そのでき上がった基部に今度は楽器を支える背もたれと底部を装着する作業に入った。が、塗装を終わって、予想外に木が反ってきた。その後、調整をして、ようやく最終の組立段階のめどがたった。
制作過程での予期せぬ展開、これを乗り越えるのも職人って感じかな。でもさすがUTGさん。ある時は自信、ある時は落胆、その過程を見てきていろいろありますけどね。なんとかなるものです。
最後のビスを打つ所は一人では難しい、というので手伝いに行くことになりそう。私でお役にたつかしら?でも完成して、それに180万円のギターが乗るのが楽しみだなー。